2.『ラストサムライ』
まーたまただいぶ時間が空いてしまいまして…
これ、本当に続けられんのかなって不安は大きくなる一方です。
今回は、誰もが一度は耳に(目に?)したことがある有名作品を。
『ラストサムライ』(2003)
原題:『THE LAST SAMURAI』
監督:エドガード・ズウィック
マーシャル・ハースコヴィッツ
音楽:ハンス・ジマー
撮影:ジョン・トール
配給:ワーナー・ブラザーズ
明治時代、近代化が進む日本にやってきたアメリカ人大尉・オールグレン。
不平士族である勝元に助けられた彼は
少数派となった武士たちと暮らし、武士道とはなんたるかを知る。
物語に出てくる事件は、
1877年に西郷隆盛が起こした武士反乱・西南戦争を元にしています。
また、主人公のオールグレンのモデルは実際に幕末の日本で
旧幕府軍とともに戦った、フランス人士官のジュール・ブリュネ。
この人。
歴史に疎い私は、そんな史実を知るわけもなく
幕末に来た外国人といえばペリーくらいの知識。
私だけじゃなくて、戦後生まれた現代人には
武士道の精神なんてカケラもないし、興味もない人が多いと思うけど、
こうやってアメリカ人が作った映画を見て
「武士道って面白い」と思う日本人がいるって、
なんだか変な話だなと思いました。
アメリカ人から見た日本が描かれているわけだけど、
そんなに違和感なく、随分研究して作られたんだなという印象。
下手な時代物の日本映画よりはるかにリアルだと思います。
まあ、ハリウッドは予算がすごいからね…!
「ここ、普通アメリカ映画だったら絶対キスするよな」
ってシーンでキスしない、とか
わざわざ土砂降りの雨のなかでオールグレンが氏尾に
殺陣の稽古でボコボコにされるシーンとか。
あの忍者襲撃はちょっといらなかったかもだけど、
制作側がどうしてもやりたかったらしいです(笑)
あれは惚れる。真田広之なんて、殺陣が上手すぎて合戦のシーンで
トム・クルーズよりも目立っちゃったから大幅にカットされたそうな。
見たかったわ、そのシーン。
あとね、トムの片言の日本語がなんとも可愛い。
でも、この映画の可愛い大賞は飛源役の池松壮亮(当時13歳)。
ぶっちぎりです、先輩。
オールグレンと少しずつ仲良くなっていく感じとか、もうたまらん!!
日本人に囲まれるとトム・クルーズがすごいスタイル良く見えるマジック。
西洋人の中にいるとあんまりそう見えないんだけど…(小声)
ー『ラストサムライ』の音楽ー
音楽は、ハンス・ジマー。すごいです、彼は。
言わずもがなのハリウッド映画音楽界の神です。
日本の古楽器なんかも使って、全体的には日本風なんだけど
ちゃんとハリウッドの音楽になっているんです。
実はこれ、あの『パイレーツ・オブ・カリビアン』の
すぐ後か、同時期に作られていて、
それを知った時は「さすが神!」と思わず崇めてしまった。
私自身、オーケストラでこの音楽を演奏したことがあるのだけど
テーマのメロディー部分になると弾きながら感動しちゃって
滅茶苦茶興奮してしまったのを覚えています。
なんでハンス・ジマーの音楽ってこんなに興奮するんだろうね!
最後に、オールグレンを案内するサイモン役が
ハリー・ポッターに出てくるピーター・ペティグリューの人だって
気付かなかった。
日本人が知らない、武士のかっこよさを見れたような気がしました。